隠れた産地を探す旅

毎日暑い暑い日が続きます。

お陰さまで、稲も順調に育っています。
今年葉10日くらい稲刈りが早まりそうです。

温暖化の影響でしょうか?
10年前より出穂の時期が5日くらい早まっていると農家の方が言っておりました。
 

今日は、清流里川を北に上って茨城の最北部の里美村に行ってきました。

美しい川と美しい里間違いなくおいしい米ができる場所です。

西には八溝山系と名所袋田の滝、10キロ東は太平洋です。

水戸市から40キロの山道をひたすら北に向けて米作り名人の石川さんの住む家に向かって車を走らせました。
 

里美村に入ると段々畑ならぬ段々田んぼイメージどおりの田園風景です。

間違いなくおいしい米ができる場所です。
まず、水がきれい。そして、川の近く。そして、日夜の寒暖の差と米作にとって最高の条件が揃っています。
 
石川さんの自宅にやっとたどり着きました。


もちろん、今年の収穫期にお米を譲っていただきたいとお願いする為です。
山水と里川の水で米を作ってるとのこと。

今では珍しい天日干し。

山奥のまた奥なので、このあたりまで米を買いにくる商人はほとんどいないとか・・・

ご近所の方もご紹介いただけるとの大変うれしいお話です。

魚沼産に劣らない米がまた見つかりました。

私の隠れた産地を探す旅はこれからも続きます。

真の米屋

米の収穫もいよいよ終盤戦です。

5棟ある倉庫も米でぎっしりです。

同時進行で米の検査をし、食味の分析をしてまいります。
食味指数の全国標準は滋賀県の日本晴れの70ポイントになっていますが、本年は、ほとんどが80Pを越えています。

ここ数年、生産者を精査したした成果が出始めております。

90Pという特上米レベルのお米も散見しています。

私は、お米の味がよくわかるのは3月過ぎてからだと思っています。

作った翌日のカレーが美味しいようなものです。
光沢や香りというのは新米にかないませんが、保管技術が向上した現在では、夏場でも本当に美味しいお米を食べることができるのです。


6月以降によいお米を安定供給できるのが真の米屋であると思っています。

北条米の買い付け

茨城では、常陸太田の里川流域とつくばの北条地区が最もおいしい米ができると古くからいわれております。北条地区は、筑波山麓の南に平らで肥沃な大地が拡がっております。

きれいな水と粘土質の土壌、山の麓である為、日夜の寒暖差があり、おいしい米ができる環境がしっかりと整っています。当社から、結構はなれていますが、かねてから欲しい米だな思っておりました。

つくばの友人に、北条の生産者の方を紹介して欲しいと頼んだところ、紹介してくれるとのことで、よろこび勇んで北条に向かいました。
 
ご紹介いただいた方はつくば市北条の栗原さん。
米作り50年以上の達人でした。

昨年52歳の息子さんが、会社を退職して米作りをはじめたとのこと。
農業の世界では、52歳はバリバリの若手です。
今回はお会いすることはできませんでしたが、次回ご紹介してくださるとのこと。

今、保有している米を少し譲って欲しいと頼みました。
驚くことに、500袋は収容できるであろう低温倉庫を保有していました。これほどの設備を兼ね備えている方は今まで生産者で見たことがありません。
 
うかがったところ、15町歩(45000坪)の水田を耕作しておりすべてコシヒカリだそうです。
ざっと、1200~1300俵(1俵60kg)の米が収穫されることになります。
田んぼをざっと見回して北条地区は70町歩。その場所だけが群を抜いておいしいのだろうなと思いました。

心底、買付したいと思いました。
 
高く買ってくれるんだったら譲るよといってくださいました。
農家の方は初対面ではほとんど譲ってもらえません。

また連絡してくれ。と本当にうれしい言葉を頂戴しました。

そして、試食用の米までいただきました。
 
事務所に戻り早速お米を炊きました。

つやつやピカピカ。
すごい米だ。


でも、すぐには食べません。
8時間後どうなのかな?
 
待つこと、8時間。炊飯器の中の米は炊き立てと同じつやつやピカピカ。

まさしく、本物の米です。

一年で一番米の質が落ちるこの時期にこれだけの食味があるのはなかなかありません。
 
私たちは99%の米を業務用に納めさせていただいているのですが店主の方はいつもそんな米を探しているんです。
価格ももちろん抑えて・・・
ニーズにぴったりの米がまたひとつ見つかり大変、満足した一日でした。